2008年7月6日日曜日

怪物親、理系離れ

これはひどい。

数学の定期試験で別解がバツにされるようになった理由


なんでも、数学の別解を認めにゃーという恐るべきファシズムの根は、中学の馬鹿親にあるようなのですにゃ。
「別解を認めると、塾にいっている子が有利だから認めるな」
こんなカスのような言い分が、今の疲弊しきった教育現場で通っちゃったらしい。

こういうことをするから、“理系離れ”が進むんだよ…
しかも、タチの悪いことに、この例ではおそらく学生本人は
自分が“理系離れ”に陥っていることに気付かない

何故か

僕の経験上、数学や物理、化学、それから金融などもそうだが
こういった学問の魅力は、自然界に当然のように存在している事象を数字を使って綺麗に整理できることにある
一度整理できた事象は、次回からどのような切り口で観察しても、一般性を損なうことはない
数式自体は整理した結果出てきたもので、それが目的ではない
“公式”とは、「同じタイプの問題を、より短時間で解決するために必要なもの」でしかない

たとえば、台形の面積を求める問題があるとする
大体、考えつく解法は以下の2パターンだろう

(1) 【(上底+下底)×高さ÷2】という公式を暗記し、そのまま適用する
(2) 対角線を1本引き、2つの三角形の面積を足し合わせる

小学校2、3年の算数でつまづいたという人でない限り、この2つの解法が結果的には同じことをやっているということはわかってくれるだろう
そう、同じだということに気付くことが重要だし、それが数学のおもしろさなのだ

公式を暗記しているだけの人は(1)しかアプローチ方法がないし、
三角形の面積の公式しか知らない人は(2)しかアプローチ方法がない

でも、(1)と(2)が同じだと気付いた人は
問題によってアプローチ方法を選ぶことができる

僕は、数学を苦手と思ったことはないが、
公式を覚えるのは苦手だった
たいていの場合、公式を使わず、
手順をおって解答することが多かった
※さすがに台形の公式くらいは覚えられたがww

しかし、“別解”を禁止されたら、この魅力を感じることはできない
「公式を覚えること」が数学の勉強だと思い込み、それが数学の本質だと感じるようになる
そして、本人は数学が得意と感じるだろうが、無意識的に理系離れが進展するのではないか

怪物親(モンスターペアレント)の横暴は、メディアでもとりあげられているが、これはあまりにもひどすぎる
工学系の学科で数学を学び続けている僕らへの侮辱だとさえ思う

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