2008年4月6日日曜日

文系と理系

たとえば、これからレポートを書くとする

どこから書きますか?




回答:結論から書きます

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このやりとりは、僕とKINGのとある後輩との会話

その後輩は東京工業大学に在籍する女の子で、この4月から3年生
KINGでは数少ない理系仲間である


何故、先のような話になったかというと

最初は、その後輩から
文章書くの苦手なんです、どうすればうまくなりますか?
という質問されたことに始まるわけで

普段、どんなドキュメントに触れることが多くて、
どういう書き方をしているかを
試してみる意味で質問したというわけ

僕も彼女も工学部に在籍しているため、
結論から執筆する
という認識は、極めて常識的であり、
むしろ、周囲の人がごく自然にやっているような
読み手が読む順番に書くというのは
非効率すぎるというのが正直な感想である

そういう意味では、その後輩にも
ドキュメントの目的や伝えたいメッセージを定義して
そのために必要な実験的結果、数値的事実を文章化し
そこに導くための過程や前提を補足するという
ドキュメントの構成能力のようなものは備わっているんじゃないか

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とはいえ、別に僕は
「正しいドキュメンテーションの仕方」について
議論したいわけではない

正しいドキュメンテーションなんて、
ドキュメントの種類によるし、
それを執筆する個人や組織の流儀・文化にもよるし、
何よりも読み手が誰なのかわからないと定義できない

仮に
「正しいドキュメンテーション手法」
というものが存在したとしても
それを語れるほど、僕自身に経験もないし。

先のエピソードから言いたかったことは、
僕の質問に対して、
彼女が何の迷いもなく「結論から」と回答したこと

周囲には、先頭から文章を作っていく人が多いなか、
こういうことがが当たり前に身についているのって
レポートとか論文を書くことが多い理系の特権なのかなーと思った

先日、こんな日記も書いたが

僕はごくごく小さな言葉の表現にもこだわりがあって、

なるべく
度を越えた表現
とか
誤った解釈を与えかねない言い回し
とかにならないように努力している

「文系」「理系」という言葉もそのひとつで
本来であれば、使いたくない表現である

学問を文系と理系の2つに分類するのはナンセンスだし

今の日本の学生を見ると、

文系だから数学できない

理系だから大学院にいかないと就職先がない

など、何かができないことの言い訳にしか使われていない


だけど、冒頭のエピソードのように

ちょっとした会話の中でも、
理系の人間に対して仲間意識を感じることがあるし、

波長が合うというか、
話していて疲れないというか、
そういうことってあるんだと実感する

そのとき、不覚にも「自分って理系なんだ」と思ってしまう

将来的に、僕は世の中にある
たくさんの「壁」をなくしたいと思っているが
“理系と文系の壁”もそのひとつ

僕らが一生懸命研究して世に出している成果を
“理系”という大きな括りで語って欲しくないし、

“理系”でも“文系”でもない新たな学問領域
これからさらに世の中に影響を与えていくはずである

基本的に、
文理は一体とならないと価値を提供できないもの
と僕は思っているし

経済学部の学生が多いKINGの実行委員をやっていたのも
KING2007が“多様性のあるコミュニティ”を理念として掲げたのも

そういう思いが根底にはある

しかし、現時点では、明確な壁が存在するのも事実
一体、どうしたものか

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

ども元SGTの林です

ちなみに僕の考えでは。

基本的に理系の方が優秀だと思いますよ。ほぼ間違いなく。

それがビジネスにおいて必要十分条件ではないですが。。。。

suenami さんのコメント...

> 林さん

コメントありがとうございます。

なんか留学するらしいですね!?
mixiの日記読みました。

理系のほうが優秀かー
工学部の人間としては、そう言われて悪い気はしないけど、どちらかというと「特定の分野における能力の高さ」だったり「既存の価値を量産する能力」だったりするんじゃないのかな?
新しい価値を生み出せるようなイノべーティブな優秀さはむしろ文系のほうが…

てか、こんなこと言っている時点で、“壁”を取り払うことができるのは、まだだいぶ先になりそう。。。