2008年4月15日火曜日

文系と理系(2)

前回のエントリに書いた意識高い新入生
もうひとつ、気になることを言っていたので
続けてになるがご紹介。

続けてネタにしてごめんね > 本人
たぶん読んでないと思うけど


彼は「公認会計士をとりたい」と言ったあとにこう続けた

理系の人は大学で学ぶことが専門性になると思うんですけど
文系だったらそうはいかないじゃないですか
だから、絶対に在学中に資格をとりたいんです

言っている意味はわからなくもないけど
以前もブログに書いた通り、
やっぱり文系・理系という言葉は気になるし、
その両者の間にはやっぱり明確な壁はあるんだなーと感じる

こういう発言は彼からだけでなく
周囲のあちらこちらから聞こえるし
僕としては問題意識を感じざるを得ない

僕から見ると、

法律とか会計は
(別に「弁護士」や「公認会計士」でなかったとしても)
間違いなく専門性だと思うし

政治学でも哲学でも文学でも

その道を極めればそれは専門性だと思う

逆に、僕の知り合いでも
数学ができない工学部生とか
いまだにプログラミングできない高専卒業生とか
たくさんいるし、
本来大学で専門としているはずの分野と
まったく違うフィールドで生きていこうとしている人
何人も見てきた

まあ、僕の所属する学科が工学系では珍しい
ゼネラリスト養成学科
だからなのかも知れないけどww


高専を卒業するというバリバリの理系コースを歩みながら
工学系の中では珍しい文系寄りの学科に所属し
経済学部や経営学部の多いKINGで活動するという
よくも悪くも文系と理系の間を進んできた僕の経験からすると

両者はお互いにコンプレックスを感じているように思える

いわゆる文系と呼ばれる人たちは、
理系のような専門性を持っていないことを悔しく思い
すごくうらやましく感じているような発言をするし

いわゆる理系と呼ばれる人たちは、
自分の専門以外の知識や能力が乏しく、
比較的何でもできて、企業や省官庁でも
高い位にいる文系をうらやましく感じているような気がする

ちなみに、両者のニーズのぶつけどころになっているのが
うちの学科で、文科系から理転進学する人もいれば
文転したかったけどし損ねた人もいる


そういう僕も、高専時代は
何でもできる人に憧れた

5年間もソフトウェア開発を専門として学び、
就職率も高いにも関わらず
大学進学をしようと思ったのは
専門性を高めたいというよりはむしろ、
一般教養と広範な能力を身につけ
汎用的な人材になりたいという気持ちのほうが強かった

今でこそ、
エンジニアとしての生き方に価値を見出しているけど
そこにたどり着くまでには、ずいぶん遠回りをしたと思う
#ちなみに、「エンジニアとしての生き方に価値を見出した」と
#いっても、別に“技術バカ”になりたいわけではない
#あくまで理想は「技術と市場の架け橋」
#ようするに、技術寄りのゼネラリスト


文系の人も、理系の人も
“文系だから”“理系だから”を言い訳にしないで
お互いもっと歩み寄ればいいのに

たかだか17歳や18歳のときに
周りから急かされて決めただけの進路でしょう
これからの人生のほうが長いんだよ

と、もっと大きな声で言いたいけど…

“壁”をなくすことって大変なんだな
そんなことを感じた新歓説明会でした

2008年4月13日日曜日

長いようで短く、短いようで長い

昨日、昨年までスタッフとして活動していた
KINGの母団体WAAVの新歓説明会に参加してきた

KINGのOBとして
KINGから得られるものビジネスの醍醐味
新入生に伝えて欲しいと言われ
パネルディスカッションに参加してきたわけだ

KINGの魅力はたくさんあるけれど
やっぱり最後の最後で所属する団体を選ぶ基準になるのって
その団体にいる人がどれだけ魅力的かってこと

だから、僕は
一般的なKINGのよさとか
ありきたりなフレーズでなく
末並晃という人間が何故KINGに所属し
KINGから何を得て、今どう生かされているか

ということを中心に、あえて個人的な話をたくさんした

パネラーとして一緒にトークしたのは、
KING2007の実行委員長だけど、たぶん彼も一緒


特に強調したのは

工学部所属であること

コンサルタントとか金融とか広告でなく
あくまで技術畑で勝負できる人間になりたいこと

KINGは、技術動向を取り巻くビジネスという
大きなストーリーを体感するための場であったこと

など。

そうすると、トークセッションのあとに
とある新入生が話しかけてくれたので、
本人に無断であるが(プライバシーに触れない程度に)ご紹介。

――――――――――――――――――――――――――――――

その新入生は工学部ではないのだが
何かスペシャリティを持った人間になりたいとのことで
「あくまで技術畑で勝負!」という僕の話に共感してくれたらしい

そんな彼、まだ大学に入学したばかりなのに
非常に意識が高く、公認会計士を目指して勉強したいとのこと

まあ、つまりWAAVでの活動と資格をとるための勉強を
両立できるか不安という相談だったわけだけど
こればかりは人の人生を左右することだし、
一概に返事ができない

ただ、2年弱の間、KINGに所属していた経験でいうと
自分のスペシャリティが何であるかを知り
それにもとづいたキャリアプランなんかを考えるためには
自分の能力や価値観だけでなく
それを取り巻く外的要因(市場動向や国際情勢、
同年代の他学生の能力・価値観など)をも
把握していかないと
たぶん困難だと思う。

大学の4年間って、結局そのための試行錯誤期間だと思うし
19歳のときに決めた道をまっすぐに進むことができるのって
よほどしっかりした18年間をおくってきた天才大学生か
よほどのバカのどっちかだと思うんだよな…

どうせ試行錯誤するんなら、
多種多様な人が集まっているWAAVは最適な環境だと思うし、
僕自身は、遠回りしたけど自分の在り方見つけた気がする

ちょうど大学に入った頃って
たった4年しかない大学生活、有効な過ごし方をしたい
と思いがちだけど、実は大学の4年間って
試行錯誤してもなお たくさんのことを学べるくらい長い時間なんだよね

そう考えると、WAAVで1年半過ごすことは
間違いなく有効な過ごし方だと思う

最後はWAAVの宣伝みたいになっちゃったけど
WAAVの企画に入るにしろ入らないにしろ
わざわざ僕のところに相談に来てくれた彼には
いい4年間をおくって欲しいなと切に願います

2008年4月9日水曜日

休学しました

2月くらいからずっと心に決めていたんですが、

諸手続きを終え、正式に大学を休学しました。

istの事業を軌道に乗せるために全力を尽くします。

とりいそぎ、ご報告。

2008年4月8日火曜日

RSSリーダーをGoogle Readerに変更してみた

特に何があったわけでもないんだけど、

突然
今や世界的な大企業になったGoogleのことをより深く知るには、
Googleのサービスをもっと利用しなくちゃダメだ!

と思い、RSSリーダーを変更した。

ちなみに、これまではlivedoor使ってました。


OPMLファイルでエクスポート/インポートすればいいので
スイッチングコストは実質ゼロだが、
使い勝手は違うから、慣れるまでは手間取るかも。

ちなみに、ブックマークも
Google Bookmarkを利用することにした
ソーシャルなわけではないのだけど、
Web上に記録されるので、手元の環境によらず、
自分のお気に入りサイトを閲覧できる

しかも、GMarksというFirefoxアドオンを導入すれば
あたかも、ローカルのブックマークで
あるかのように扱うことができる


早速、オフィスのPCにインストール。

【参考URL】
https://addons.mozilla.org/ja/firefox/addon/2888
http://mozilla-remix.seesaa.net/article/22894577.html

いやー、これは便利。
今まで混沌としていたブックマークだけど、
ようやく綺麗に整理された

しかも、GMarksアドオンを使えば、
Readerでスターをつけた記事が
自動的にGoogle BookMarkに登録される
というスグレモノ

RSS読んでるときに
今時間ないけど、これあとでゆっくり読みたい!
ってこと、絶対あるはず。
そんなときにスターをつけとけば、
ブックマークに登録されてるという感じ。

インターフェースはG-Mailとほぼ一緒で、
ずっと使い続けているから慣れているし、
いちいちサーバにリクエストが送信されず、
クライアントサイドで処理が行われる
Ajaxでの実装はやっぱり軽快

どんどん進化していくGoogleサービス群

あとは、
・bloggerにトラックバック機能を搭載
・Google Docsの機能をMicrosoft Officeと同水準まで引き上げ
できれば文句はないんだけどな。

2008年4月6日日曜日

文系と理系

たとえば、これからレポートを書くとする

どこから書きますか?




回答:結論から書きます

―――――――――――――――――――――――――

このやりとりは、僕とKINGのとある後輩との会話

その後輩は東京工業大学に在籍する女の子で、この4月から3年生
KINGでは数少ない理系仲間である


何故、先のような話になったかというと

最初は、その後輩から
文章書くの苦手なんです、どうすればうまくなりますか?
という質問されたことに始まるわけで

普段、どんなドキュメントに触れることが多くて、
どういう書き方をしているかを
試してみる意味で質問したというわけ

僕も彼女も工学部に在籍しているため、
結論から執筆する
という認識は、極めて常識的であり、
むしろ、周囲の人がごく自然にやっているような
読み手が読む順番に書くというのは
非効率すぎるというのが正直な感想である

そういう意味では、その後輩にも
ドキュメントの目的や伝えたいメッセージを定義して
そのために必要な実験的結果、数値的事実を文章化し
そこに導くための過程や前提を補足するという
ドキュメントの構成能力のようなものは備わっているんじゃないか

―――――――――――――――――――――――――

とはいえ、別に僕は
「正しいドキュメンテーションの仕方」について
議論したいわけではない

正しいドキュメンテーションなんて、
ドキュメントの種類によるし、
それを執筆する個人や組織の流儀・文化にもよるし、
何よりも読み手が誰なのかわからないと定義できない

仮に
「正しいドキュメンテーション手法」
というものが存在したとしても
それを語れるほど、僕自身に経験もないし。

先のエピソードから言いたかったことは、
僕の質問に対して、
彼女が何の迷いもなく「結論から」と回答したこと

周囲には、先頭から文章を作っていく人が多いなか、
こういうことがが当たり前に身についているのって
レポートとか論文を書くことが多い理系の特権なのかなーと思った

先日、こんな日記も書いたが

僕はごくごく小さな言葉の表現にもこだわりがあって、

なるべく
度を越えた表現
とか
誤った解釈を与えかねない言い回し
とかにならないように努力している

「文系」「理系」という言葉もそのひとつで
本来であれば、使いたくない表現である

学問を文系と理系の2つに分類するのはナンセンスだし

今の日本の学生を見ると、

文系だから数学できない

理系だから大学院にいかないと就職先がない

など、何かができないことの言い訳にしか使われていない


だけど、冒頭のエピソードのように

ちょっとした会話の中でも、
理系の人間に対して仲間意識を感じることがあるし、

波長が合うというか、
話していて疲れないというか、
そういうことってあるんだと実感する

そのとき、不覚にも「自分って理系なんだ」と思ってしまう

将来的に、僕は世の中にある
たくさんの「壁」をなくしたいと思っているが
“理系と文系の壁”もそのひとつ

僕らが一生懸命研究して世に出している成果を
“理系”という大きな括りで語って欲しくないし、

“理系”でも“文系”でもない新たな学問領域
これからさらに世の中に影響を与えていくはずである

基本的に、
文理は一体とならないと価値を提供できないもの
と僕は思っているし

経済学部の学生が多いKINGの実行委員をやっていたのも
KING2007が“多様性のあるコミュニティ”を理念として掲げたのも

そういう思いが根底にはある

しかし、現時点では、明確な壁が存在するのも事実
一体、どうしたものか

2008年4月2日水曜日

ひとつの終わりと、ひとつの始まり

4月になった。新年度の開始。
株式会社istも、新サービスリリースに向け、
大忙しの毎日を送っている。

読者の皆さんはどうでしょう?
それぞれの年度越しをしたのではないだろうか。

さて、2007年度が終わり、2008年度に突入した昨日
とある事件が起きた。

説明するより見てもらったほうが早いので
以下の写真を参照。



まあ、見てもらえばわかると思うが、
昨年度、僕が実行委員として関わったKING2007の
オリジナル携帯ストラップである

コンテストが終わってからも、
愛用し続けていた

そんなストラップ



切れました…

先ほどの写真をアップにしてみる


偶然にしては出来すぎの事件


ちょうど

2007年度が終わった次の日だし

KING2007の最終報告書が完成して数日後のことだし

2007の実行委員長から、
KING2007の終わりを告げるともいえる
あるメールが届いた日だったし…

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昔、ミサンガとか流行った

切れたときに願いが叶うといういわれがあって
多くのスポーツ選手が愛用していた

それと同じで、このストラップが切れたことも
そういう意味があるように思えてならない

ようやく、これで僕にとってのKING2007は終わり、
1年間追い続けた理想が実現されたのかもしれない

もう十分がんばったから少し休めよ
他に新しいことに取り組んでみなよ
っていう意味かもしれない

ある後輩は、よく僕に
末並さん、子離れできないですね(笑)
と言う
そんな後輩たちのエネルギーがここまで届いたのかもしれない

KING2007の最終報告書も完成し、
協力していただいた企業への挨拶も明日で完了し、
KING2007に参加した学生も4月に入り、進級・就職した

そして、現役の実行委員会は
2007ではなく、KING2008実行委員会として
新たなる仲間を求め
首都圏各地で新歓活動を行っている

時は流れ、いつまでも思い出に浸ってばかりいられない
終わりがあるからこそ、始まりがあるわけだし
KING2007が終わったからこそ、istの末並がいる

ひとつひとつの成功や失敗に一喜一憂することなく
一歩一歩、前に進んでいけたらと思う